猫のシルベスターのお話(第2話)
シルベスターと話さなきゃ。
私は瞑想をして、シルベスターに呼びかけました。
「シルベスター、私とお話してください」
数十秒間、何も起こらず、ただ私の呼吸だけが聞こえていました。
「久しぶりだね、まき」
来た!来てくれた!
「しーちゃん、来てくれてありがとう」
「ボクのこと、ずっと忘れてたでしょ」
しーちゃんは、昔のままの姿で何も変わっていませんでした、
私だけが歳をとっていました。
でも、しーちゃんの姿を見た途端に、当時の感情がすぐに戻って来ました。
そう、私はしーちゃんのことをすごく愛していました。
私が話しかけると、全部理解しているように見えたし、
しーちゃんからも私の顔を見て「ニャー」と話しかけてきました。
だから、私はしーちゃんと心が通じていると思っていました。
そして今再び、私たちの心が通じ合ったような感覚があったのです。
「何が聞きたいの?」
しーちゃんは、私と違って懐かしがる様子もなく、ついさっきまで一緒にいたかのような態度でした。
「しーちゃん。私、しーちゃんのこと、好きすぎて無理やり抱っこをしたりしたと思う。ごめんね」
「ああ、そんなこと? もう過ぎたことだからね、気にしなくていいよ」
「あと、あの時は昔だったから近所で売ってるキャットフードしかあげてなかったけど、手作りご飯も食べたかった? もっと別のフードも食べたかった?」
「あの時はおいしいと思って食べてたんだよ。今さら他のが食べたいかなんて聞くのは意味がないよ」
「もっと早く病院に行って検査してれば、早く病気が見つかってもっと長生きできたと思う。ごめんね」
「もう終わったことなんだ。そんなことは考えても意味がないんだよ。ボクは体調が悪いのを隠そうとしてた。自分でなんとか治そうと思ってた。だから気づかなくていいんだ。ボクは後悔してないよ」
しーちゃんと話をする前は、何を話すか決めていませんでした。
ただ会いたくて、それだけでした。
それなのに、会ってみたら、当時の後悔ばかり押し寄せてきてしまって
悲しくなりました。
でも、しーちゃんは、ぜんぜん感傷的ではなく、いつものしーちゃんでした。
「まき、気にしなくて大丈夫だよ。本当にボクは気にしてないんだ」
落ち込む私と、そんな私を慰めてくれる猫のシルベスター。
そういえば中学生の時も、しーちゃんが私の心の支えでした。
今日はこれでさよならしよう、そう思った時、私には最後に言わなければならないことに気がつきました。
「しーちゃん、これからも私のこと見守っていてほしいの」
「うん、いいよ」
しーちゃんは、当たり前じゃん、という風に答えました。
続く・・・
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